受動態の平叙文【Book2 Lesson9 Scene1】
受動態の構造と理解
今回は、Book2 Lesson9シーン1受動態の平叙文という事で、受動態という新しい単元が始まっているようですね。では、受動態とは何か、から説明したいと思います。
普通の文と受動態
まずは受動態ではない文です。今まで習ってきた普通の文です。この文はPROGRESSの98ページの一番上の文です。「They clean the windows every afternoon.」という文です。この文の構造です。”They“が主語で”clean“は「何々を掃除する」とか「何々をキレイにする」という他動詞です。”the windows“は目的語で、「それらの窓」を示します。そして、”every afternoon“は動詞の”clean“に掛かる副詞です。「毎日午後に掃除する。」ですから”every afternoon“は動詞に掛かる副詞です。
受動態の構造と理解
受動態とは、能動態の文の目的語を主語にした文です。つまり、目的語を主語に変えたものです。動詞は「be 過去分詞」ですが、動詞の前の主語も重要です。したがって、「受動態とは何か」という視点で理解することが重要です。
受動態の日本語訳について
受動態の日本語訳において、「何々される」と訳すことが一般的ですが、これは必ずしも適切な訳ではありません。受動態の文は、能動態の文の目的語を主語にしたものであり、その日本語訳も適切なものでなければなりません。したがって、日本語訳にこだわりすぎることなく、受動態の構造と理解に集中することが大切です。
“by 誰々”の使用頻度について
受動態の文に「by 誰々」が付く場合もありますが、実際には付かない場合の方が多いです。大学の英語学の教授による調査では、受動態の文のうち約20%しか「by 誰々」が付かないことがわかっています。したがって、「by 誰々」が付かない場合の受動態の理解も重要です。
結論
受動態とは、能動態の文の目的語を主語にした文であり、その理解が重要です。日本語訳にこだわりすぎず、受動態の構造とその特徴を理解することが英語学習の鍵となります。
能動態から受動態への変換
能動態の例文
PROGRESSの2文目には以下の文があります。
“We can see the stars at night.”
受動態への変換
この文を受動態に変換する際には、以下の点に留意する必要があります。
- 受動態の定義は、能動態の文の目的語を主語にした文です。
- 助動詞が付いた受動態は「助動詞 be 過去分詞」となります。
受動態への変換手順
- 目的語である “the stars” を主語にします。
- 助動詞 “can” はそのまま残ります。
- “can” の後には原形の動詞が続くので、”see” の過去分詞である “seen” を使います。
受動態の完成形
したがって、元の能動態の文 “We can see the stars at night.” を受動態に変換すると、次のようになります。
“The stars can be seen at night.”
このように、能動態から受動態への変換は、助動詞 “be” の後に過去分詞を配置するだけで行えます。
能動態から受動態への変換
“They named the baby Emily.”
受動態への変換手順
受動態の定義は、元の文の目的語を主語に変えた文です。
助動詞が付いた受動態は、「助動詞 be 過去分詞」となります。
受動態の完成形
“The baby was named Emily.”
受動態について
受動態は元の文の目的語を主語にしたものです。そのため、受動態に出来るのは他動詞のみであり、自動詞は受動態になりません。また、助動詞の受動態は存在しません。
受動態の時制について
PROGRESSのBook2Lesson9-1では、受動態のさまざまな時制を一気に学ぶことが求められます。これは多くの人にとって大変な作業かもしれませんが、実際には前のレッスンで学んだことを基礎として新しいことを学んでいくプロセスです。つまり、受動態を学ぶ前に、様々な時制が頭に入っている必要があります。そのため、PROGRESSは現在進行形や過去進行形などの時制を習得していることを前提としています。Checkの部分を見ると、受動態のさまざまな時制が提示されています。それぞれの例文では“The car”が主語となっています。
現在形の受動態
例えば、“The car is washed every Saturday.”という文があります。直訳すると「その車は毎週土曜日に洗われます。」となりますが、これは日本語としてはやや不自然に感じられるかもしれません。日本語では「その車は毎週土曜日に洗います。」という表現がより自然ですが、受動態として訳すときは「される」という表現が必要です。現在進行形にすると、“is”の現在進行形は“is being”となります。一方で、“The car is washed.”のように表現される文では、“is”と“washed”の間に“be動詞 過去分詞”があります。これによって受動態が形成されます。
過去形の受動態
次に、過去形の受動態を考えてみましょう。例えば、“The car was being washed when I wanted to use it yesterday.”という文があります。これは「その車は私が昨日使いたかった時は洗車中だった。」という意味です。日本語で直訳すると少し変ですが、「洗車中だった」という表現が適切です。進行系の受動態では、“be動詞”、“being”、そして過去分詞が組み合わされます。最初の“be動詞”は現在進行形なら“am”、“is”、“are”、過去進行形なら“was”、“were”に変化します。
受動態の時制について
受動態の大前提は、目的語を主語に変えた文であり、その際に動詞は「be動詞 過去分詞」に変化します。受動態での時制の選択において重要なのは、be動詞だけを適切な時制に変更することです。
現在完了の受動態
現在完了の受動態を考える場合、過去分詞の部分は変化せず、「have」または「has」という前置詞に続いて、「been」という形になります。例えば、「The car has already been washed this week.」という文では、「すでに」という意味の副詞である「already」が使われています。このような場合、副詞の使用によって受動態の時制が推測されます。注意すべきは、副詞の配置によって受動態の意味が変わることがある点です。
PROGRESSの利用に際しての注意
PROGRESSの教材を使用する際には、文中の特定の箇所が強調されていることがあります。例えば、文中の一部が太字やイタリック、あるいは色付けされている場合がありますが、これはその部分が重要であることを示しています。しかし、時折そのような強調が誤解を招くことがあります。例えば、「already this week」という表現が「すでに今週」という一つのまとまった意味であるかのように解釈されることがありますが、実際には「already」と「this week」はそれぞれ独立した副詞であり、「has been washed」にそれぞれ影響を与えるものです。したがって、PROGRESSを利用する際には、こうした点に注意してください。
受動態の理解と時制の選択
このLookでは”The car is washed every Saturday.”という文が示されています。この文は「その車は毎週土曜日に洗車されます。」とも言えますが、「洗車される」や「洗車します」といった表現でも意味は通じます。しかし、受動態を「される」と訳す文だと分かりにくくなることがあります。受動態とは、目的語を主語に変えた文であり、動詞は「be動詞 過去分詞」となります。したがって、「The car is washed」が受動態の一例です。重要なのは、受動態の時制を選択する際には、「be動詞」だけを正しい時制に変更することです。
現在形と過去形の受動態
例えば、「every Saturday」が「毎週土曜日」を示す場合、通常は現在形です。「The car is washed every Saturday.」となります。しかし、これが「昔の毎週土曜日洗車していた。」という文脈ならば、「The car was washed every Saturday.」と過去形になります。ここで「いつ」を変えることで時制が変化し、「現在進行形」や「現在完了進行形」なども表現できます。ただし、時制を変える場合でも、「be動詞」の変化に注目する必要があります。
助動詞と受動態
一部の文で助動詞が使用されることもあります。「can be washed」とか「should be washed」という形ですが、この場合でも「be」の部分は変わりません。「助動詞 be 過去分詞」の形を維持します。「have to 動詞原形」も同様です。「have to be washed」「has to be washed」となります。これらの形も変わらないことを覚えておいてください。
以上のように、受動態の理解と時制の選択は重要です。特に、be動詞の部分だけを適切に変更することがポイントです。
文の受動態への変換
“My grandfather took this picture.”を受動態に変換できるかどうかを考えます。この文の主語と動詞は「私の祖父」および「撮った」です。したがって、目的語「この写真」があるため、受動態に変換可能です。元の文の目的語を主語にし、「was taken」が動詞になります。さらに、「私の祖父」と特定される場合、通常は「by my grandfather」が付け加えられます。
ここで注意すべき点は、「by my grandfather」が付け加えられるかどうかは文脈によります。誰が写真を撮ったかが重要な場合は追加されますが、そうでない場合は省略されます。英語では、重要な情報は通常後ろに置かれます。したがって、この追加情報は後述の文脈に応じて適切に使われます。
受動態について
“New York is known to everyone.”という文は、直訳すると「ニューヨークは皆に知られている」となります。しかし、「知られている」という表現は少し変です。日本語では、「ニューヨークは誰でも知っている」という表現の方が自然ですが、直訳すると「皆に知られている」となります。実際は、「皆によって知られている」という意味です。
“by” の使い方
ここで注目すべきは、”by” の使い方です。「誰々によって」というのは前置詞 “by” で表します。しかし、「誰によって知られている」の場合は”be known by“ではなく”be known to“を使います。つまり、「人に知られている」となります。
“to” と “for” の違い
“to” と “for” の違いを覚えていますか?どちらも「どこどこへ」という意味で覚えがちですが、実際には異なります。”to” は必ず到達することを意味しますが、”for” は到達しない場合も含みます。
“New York is known to everyone.”という文は、ニューヨークという大都市の情報が皆に到達していることを示しています。つまり、「to」は到達の意味で使用されています。
これらの点を覚えておくと、後の「be 過去分詞」の部分が”by“でないものも出てきますので、心の準備が必要です。