動名詞を含む慣用句【Book2 Lesson13 Scene3】

動名詞の慣用句

今回は、Book2 Lesson13シーン3について、動名詞を含む慣用句を学びます。これで動名詞の一連の学習が終わろうとしています。前回のシーン2では、前置詞の目的語としての動名詞について触れました。今回も同様に、前置詞を含む表現、例えばbe proud ofgot used toを覚えましょう。

“How about”の使い方

まずは「How about getting a haircut?」という表現です。「髪の毛を切りに行く」という訳が適切ですが、これは「髪の毛を切るのはどう?」といった意味になります。この表現は「How about 動名詞」として覚えられがちですが、「about」が前置詞であることを意識してください。前置詞の後に動詞を書くためには、不定詞ではなく動名詞を使うことになります。

動名詞の特性

How about」の文に関して気を付ける点があります。「getting」は動名詞ですが、動詞としての役割が完全ではありません。これは50%が動詞、50%が名詞の性質を持っているため、100%の動詞は存在しません。中学1年生で学んだように、通常英語の文には動詞が必要ですが、この文には動詞がない特別な構造です。この点をしっかり覚えておきましょう。

“What about”との違い

次に、PROGRESSの2番にある「What about inviting Jane to come is as.」についてですが、「How」を「What」に置き換えても問題ありません。「What about getting a haircut?」でも同様に使えます。しかし、「How」は疑問副詞であり、「What」は疑問代名詞です。通常、副詞と名詞を同じ文で使うことはできませんが、この文では動詞がないため、両方の役割を果たせます。

英語力向上のために

これらの構造を理解し、説明できるようになると、英語が得意になります。動名詞の使用や慣用句の理解を深めて、さらなる学びにつなげていきましょう。


次は3番です。「Would you mind opening the window?」という表現についてです。これも「窓を開けていただけませんか?」と丁寧に頼む決まり文句で、ここだけ習う人が多いです。まず「Would you」ということは「you」が主語です。次の「mind」は他動詞で、「mind」は日本では「気にする」と覚えがちですが、実際には「嫌だ」と覚えておくと良いでしょう。

動名詞の使用

mind」は他動詞で「何々が嫌だ」という意味です。「opening the window?」が目的語です。ちなみに、「嫌だ」というのは非常にネガティブな感情で、ネガティブな場合の目的語は動名詞になります。ポジティブな場合は不定詞、ネガティブな場合は動名詞です。ですので、「mind」の後ろは動名詞が来るのです。

直訳と日本語のニュアンス

この文を直訳すると、「あなたは窓を開けることがお嫌ですか?」となります。直訳だと少し冷たく聞こえるかもしれませんが、英語では「お嫌ですか?」と聞くことは非常に丁寧な表現です。「もしよかったら開けてもらえませんか?嫌だったらいいです。」という感じになります。このため、直訳を教えない先生も多いのだと思います。

丁寧な返事の仕方

「窓を開けていただけませんか?」という丁寧な頼み方に対して、返事は「はい、いいですよ」となります。英語では「Not at all.」です。「いいです」と言いながら「Not」がつくのは、相手の「嫌ですか?」に対する返事だからです。「全然嫌ではありません」という意味になります。

返事のバリエーション

また、「No problem.」も「何の問題もないですよ、開けますよ」という意味です。PROGRESSには載っていませんが、「Yes」で返事すると「はい、いやです。開けません。」という意味になるため、少し角が立つことがあります。その場合は「I’m sorry.」と丁寧に理由を説明するのが良いでしょう。


動名詞の決まり文句

では、動名詞がやってくる決まり文句について見ていきましょう。次は6番です。「The students are busy」で、「in」を付けても付けなくても良い表現がpreparing for the Sports Dayとなっています。これは「生徒たちは忙しい」、「何々するのに忙しい」という意味で、be busyの後に「何々ing」や「in 何々ing」を付ければ良いのです。最近では「in」を使う人は少なくなっているようです。

例文の理解

「The students are busy preparing for the Sports Day」という文は、「生徒たちは運動会の準備をするのに忙しい」という意味になります。「be busy 何々ing」または「be busy in 何々ing」で「何々するのに忙しい」という形になります。この表現は決まり文句として覚えておくと良いでしょう。なお、preparingはPROGRESSでは動名詞に分類されていますが、現在分詞に分類している本もありますので、混乱しないように注意が必要です。

worthの使い方

次に7番です。「That movie is worth seeing again someday.」は「あの映画はいつの日かもう一度見る価値がある」という意味です。worthは「価値がある」という意味の形容詞で、厳密には「何々の価値がある」と覚えておくと良いでしょう。動詞に「の」を付ける場合、他動詞の意味が入るため、形容詞でもworthは特例として扱われます。

形容詞の目的語

「That movie is worth」までの部分では、その映画は「価値がある」となりますが、その映画が何の価値があるのかは「seeing again someday」によって示されています。形容詞の目的語としては、worthだけが特例です。英語を理解する上でこうした例外を押さえておくと、スムーズに学習が進むでしょう。

丸暗記のすすめ

少し難しく感じるかもしれませんが、「worth 動名詞」や「worth 何々ing」で「何々する価値がある」と覚えるのも良い方法です。特に中学2年生や3年生の皆さんは、まずはこの形を丸暗記しておくと、高校生になった時に理解が深まるでしょう。英語の味わい方が広がる日が来ると思います。


「worth ~ing」の使い方

worthing」は特定の動作に価値があることを表す表現です。例えば、”Jiro’s speech was really worth listening to.“という文では、「ジローのスピーチは本当に聴く価値があった」となります。この「聴く価値があった」と訳す部分にある「なんかの価値があった」という表現が重要です。つまり、”listening to“には価値があることを示しています。

“worth”の文法的役割

worth“は形容詞であり、その後に動名詞(~ing)が続きます。これは「の価値がある」という意味を持ちます。他の形容詞と違って”worth“は目的語を取りますが、これは特に「動名詞を目的語として取る」という点が特徴です。多くの人は、”worth“の後に動名詞が続くことだけを覚えがちですが、動作自体に価値があることを強調するために使われているのです。

“it”が使われない理由

この文では、”it“が出てきません。なぜなら、”it“が”Jiro’s speech“を指しているからです。文中にすでにその要素が出ている場合、同じ内容を指す代名詞を再び使うことは文法的に誤りとされます。特に”worth ~ing“の構造では、後ろにくる動名詞の塊の中に”it“を入れてはいけません。そのため、文は”to“で終わります。

動名詞と不定詞の使い方

動名詞不定詞の使い方については以前にも学習しましたが、この文では動名詞が使われています。不定詞と動名詞の使い分けをしっかりと理解し、文中の要素を重複させないように注意が必要です。

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