今さら聞けない?英語の基礎『形容詞・副詞』

形容詞・副詞1

Part1 形容詞と副詞の違い

Nancy sings very well.

この英文を日本語訳してみましょう。
次の2つの日本語訳のどちらかが頭に浮かぶと思います。

・ナンシーは歌うのがとてもうまい。
・ナンシーはとても上手に歌う。

どちらの日本語訳も正解であると言えますが、形容詞と副詞の違いを日本語訳を使って考えるためには、「ナンシーは歌うのがとてもうまい」と訳してしまうと違いを理解することができません。そのため「ナンシーはとても上手に歌う」と訳す必要があります。

ではなぜ「ナンシーはとても上手に歌う」と訳す必要があるのでしょうか。

Nancy sings very well.

・ナンシーは歌うのがとてもうまい。
は、英語の単語を順番通りに訳しています。

Nancy sings very well.

・ナンシーはとても上手に歌う。
は、

Nancy →very well →sings
の順に訳しています。
Nancy  / sings  very well
主語(S)  動詞(V)

主語を訳したあとは、動詞から後ろは後ろから前に訳しあげていきます。そのため、文法的なことを正確に理解するためにはこの訳し方をする必要があります。

この英文を書き換えてみます。

Nancy is a very (   ) singer.
すると、
Nancy is a very good singer.
となります。なぜ、「good」と「well」で違いが生まれるのでしょうか。
good と well をそれぞれ考えてみると、
good…よ、うま、上手・上手
well…よ、うま、上手
同じ単語で形容詞の場合は「good」、副詞の場合は「well」のようになります。
主語を訳したあとに、動詞から後ろは後ろから前に訳しあげていくと、
・Nancy sings very well.
ナンシーはとても上手に歌う。
・Nancy is a very good singer.
 ナンシーはとてもうまい歌手だ。
というように訳すことができます。
「ナンシーは歌うのがとてもうまい。」
このように訳してしまうと、goodの訳である『うまい』を使っているためよくわからなくなってしまうので、形容詞と副詞の違いをきちんと理解することができなくなってしまいます。
単語を品詞によって色分けし、修飾先を→で示します。

そうすると、

形容詞:名詞を修飾
副 詞:名詞以外を修飾

名詞以外…①動詞を修飾 ②形容詞を修飾 ③副詞を修飾 ④文・節などを修飾

ということが分かります。

形容詞と副詞2

Part2 形容詞と副詞の違い

「well」は副詞だけでなく形容詞になる場合もあります。
He will get well soon.
訳すと、「彼はすぐによくなるだろう。」となりますが、英語の単語の品詞を考えるときにうまくいかないというケースがよくあります。
似たような英文で考えてみましょう。
He got angry.
彼は怒っている状態に変化した、「彼は怒りだした」という訳になります。
get+形容詞 「~な状態に変化する、~になる」
より、
He will get well soon.
彼はもうすぐ健康な状態になるだろう。という意味になります。
good…【形容詞】よ、うま、上手・上手だ 
well…【副詞】よ、うま、上手
  【形容詞】元気、健康
形容詞や副詞は比較級や最上級が存在します。
この表を覚えておきましょう。

形容詞と副詞3

Part3 形容詞と副詞の違い

速さを表す「fast」と時間を表す「early」

fast…【形容詞】速い ⇔ slow…【形容詞】遅

          【副 詞】速く   ⇔ slowly…【副 詞】遅

 

early…【形容詞】早い ⇔ late…【形容詞】遅

            【副 詞】早く   ⇔ late…【副 詞】遅

 

形容詞+ly ⇒副詞

kind 【形容詞】親切、優し ⇒ kindly 【副 詞】親切、優し

happy 【形容詞】嬉し、幸せ ⇒ happily【副 詞】嬉し、幸せ

形容詞+ly以外もあるため注意が必要です。

名詞+ly⇒形容詞

week 【名詞】 週 ⇒ weekly 【形容詞】毎週

次の英文の(   )に入れるのに最も適当なものを、下の①~④のうちから一つ選べ。

Thanks to their (          ) comments after my presentation, I felt very relieved .

①  friendly        ②  nicely        ③  properly        ④  warmly

ポイント

【副詞】句・節SV~.

(完全文)

ポイント

形容詞1語 + 名詞
名詞 + 形容詞2語以上

というルールがあるので覚えておきましょう。

私のプレゼンの後の彼らの(   )のコメントのおかげで私は救われた気がした。という訳になります。
形容詞は①のみなので①が答えとなります。

長文読解は訳せているはずなのに文法問題が苦手だという場合は、文法を頭に入れて読解で当てはめて読んでいくと解けるようになります。

まとめ

・日本語では「形容詞+名詞」の順になりますが、英語は「名詞+形容詞2語以上」のパターンの方が圧倒的に多いということを覚えておきましょう。

・副詞 句・節SV~(完全文).のようにコンマが来ることを覚えておきましょう。

・形容詞は名詞を修飾、副詞は名詞以外を修飾します。

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