定冠詞【Progress Book1 5-2】
「Where’s」の使い方
今回は「Where’s Kevin’ dad?」という文を取り上げます。ちなみに「Where’s」というのは「Where is」の短縮形です。一方、「Kevin’s」は「ケビンの」という意味で、「is」ではありませんので、見た目が同じでも全然違いますから気を付けて下さい。
定冠詞「the」の意味と使い方
問題は3番です。「Where’s the cat’s dish?」この「the」は何なんだ、となる訳です。ところで、「これは猫です」と英語でなんと言うでしょうか?「This is」そのあと「cat」じゃダメです。「This is a cat」です。そうすると、「a cat」と「the cat」がどう違うんだ、という話しになる訳です。これはよく不特定だったら「a」特定だったら「the」なんて習いますが、その原則でやろうとしてうまくいかない事がよくあります。
PROGRESSは「a」の方は不特定とそのまま書いてありますが、「the」の方は特定というのをやめて正確に書いてあります。PROGRESSを読みましょう。「the」、すでに話に出てきたもの。あるいは、話し手にも聞き手にもはっきり分かっているもの。すでに話しに出てきたという事は聞き手は分かりますよね? すでに猫が話で出てきていたらさっきから登場しているその猫か、という事が分かりますよね? つまり「the」というのは、聞き手読み手にとってどの猫か分かるんです。ただ、話し手も当然分かるので、聞き手と話し手の共通認識、中学1年生の方で共通認識という言葉が難しいという人は、話し手にも聞き手にも分かる、という事です。
話し手聞き手のどっちかだけではなく聞き手にも分かる状態。聞き手にどの猫の事が分かれば「the」が付きます。でも、出来たら会話している人たち皆の間でどの猫か共通認識が出来たら「the」、共通認識出来なかったら「a」という事になるんですが、「a」についてはこう思って下さい。聞き手です。聞き手がどの猫か分からなかったら「a」です。分かりやすい例で、例えば私が「I have a car.」と言ったとしましょう。私は車を持っています。じゃあ話し手の私はどの車か分かりますか?分からないですか?についてですが、自分の車だから分かるはずです。でも聞き手の方、皆さんはどんな車なんだろうな?と思う訳です。つまり、「a」か「the」かというのは聞き手、あるいは書いてある文なら読み手、聞き手読み手が分かるか分からないかで決まっています。これを特定とか不特定とか、分かるか分からないだけで覚えて、誰がというのを覚えない所為で話し手と書き手の都合だと思っている人が多いです。
そうではなくて、聞き手読み手の都合で決まってきます。だから皆さんが誰かに猫について話したい時、その話し相手の人がどの猫か分かるなら「the cat」です。分からないなら「a cat」と言ってあげます。逆に誰かから「the cat」と言われたら自分はどの猫の事か分かるはずなんだ、「a cat」と言われたら聞き手の自分はどの猫の事か分からないんだ、と思って下さい。つまり聞き手にとって「the」が付くとどの猫か定まってきます。だから定冠詞です。「a cat」の場合は聞き手にとってどの猫の事か定まらないです。定まらないので不定冠詞と言います。
前置詞「in the garden」の意味
「the cat’s dish」「その猫の餌です」。「dish」は「餌」という名詞です。この「the」からその猫の餌という名詞の塊が始まります。名詞の塊のてっぺんに付きます。てっぺんと言いましたが、英語横書きですよね。これ日本語みたいに縦に書いてあったら文字通りに「the」が一番上にあります。上に冠みたい乗っているな、となりますが、これ横書きなので私ちょっと冠詞という言い方に凄い違和感があります。横書きですが縦に見立てて名詞の塊の一番上に冠みたいに乗せてあるから冠詞と言います。冠詞というのは「その猫」、「the」は「cat」、猫の名詞に掛かっています。名詞を修飾すると何詞でしたか?形容詞ですね。冠詞というのは形容詞の一種と思っておけばいいです。
場所を示す前置詞「in the garden」と「by the tree」
「a」と「the」の違いは聞き手にとってどれの事か分かるなら「the」です。当然話し手も分かるはずなので、皆で共通認識出来れば「the」です。それに対して、聞き手がどれの事か分からなかったら「a」です。蛇足ですが、例えば私が太陽と言ったとします。皆さん太陽を頭に浮かべて下さい。恐らくこの動画をご覧なっている全員と私とで皆で同じものを思い浮かべているはずです。あの空の太陽です。聞き手の皆さんもどれの事か分かります。だから必ず「the sun」て「the」が付きます。これを日本では唯一、一つしかない天体には「the」が付くとか特定、不特定とかでやるもんだからなんかうまく当てはまらないので一個しかない天体には「the」を付けるとか習ってしまいます。そうするとそういうのをいっぱい覚えなきゃいけなくなってきて非常にややこしくなります。そうではなくて、皆で一斉に同じものがポンって浮かぶなら「the」」そうじゃなかったら「a」と思っておけばいいです。
場所を表す言葉について
「in the park」というのはいつも行っている公園という意味なんですが、ちょっと最近の子供だとね「in the park」という言い方が当てはまらないかも知れません。皆さん小学生ぐらいの時に学校終わったらいつも同じ公園に行って同じ人と遊んだりしていましたか?そいう人今はあんまりいないですよね?減ってきましたよね?私が小学生ぐらいの時はそれが普通だったんですが、「in the park」というのはいつも行っている公園という意味なんです。
前置詞「by the tree」の意味
「by the tree.」、「その木のそば」です。この場合は、皆さんこの喋っている人たちの目印になっているような木があるんでしょう。例えば、その猫が野良猫ちゃんなんだけど近所の人が餌をあげています。近所の人がその猫に餌をあげる時に目印になっている木があって、野良猫ちゃん腹減ったらその木のとこに来てにゃあって鳴きながら待っていると、そういう目印になるような木があるって事でしょう。というふうに「the」が付いていたら会話をしている人同士の間ではその木と言ったら分かる木があるんだろうな、とこう考えて下さい。
動詞「is」や「are」の使い方
こちらですが、さっきの3、4、5はそのままで6、7、8と書きました。主語の「It」「They」「They」「The brooms」「The dishes」、これらを何て言いましたか? 主語です。「is」「are」「are」「are」「are」、これがbe動詞です。後ろに「どこに?」という場所を示す言葉がきている訳です。ちなみにbe動詞のあとにこういう場所を表す言葉があって、「どこそこにある」とか、「どこそこにいる」と、こんなふうに訳すんだと覚えて下さい。そうすると最後の8番だけこれ疑問文になっている訳です。主語、be動詞です。疑問文はbe動詞を主語の前にもってくるのでこうなります。なので「Is」が前にきています。