Let’sを使う命令文の完全整理【Progress Book1 6-2】
本記事では、PROGRESS Book1 Lesson6 シーン2で扱われる
「Let’s を使う命令文」について整理します。
中1・中2レベルの内容ですが、背後にある文法的な仕組み(第5文型・使役動詞)まで軽く触れておくことで、
後の学年での理解がぐっと楽になります。
命令文の基本ルール
命令文は「動詞の原形で始まる」
まずは、すべての命令文に共通する大原則から確認します。
- 命令文は、動詞の原形から文を始める
例:
Open your books.
「本を開きなさい。」
文頭が Open(動詞の原形)から始まっていることがポイントです。
ここに Please を付けると、より丁寧な依頼になります。
Please open your books.
「本を開いてください。」
逆に、「~しないで」と伝えたいときは、
Don’t open your books.
「本を開かないでください。」
のように、Don’t + 動詞の原形 で否定の命令文を作ります。
Let’s を使う命令文:一緒に何かをしようと誘う表現
Let’s の基本イメージ
次に、本題の Let’s ~. に進みます。
Let’s は、「一緒に ~ しよう」「~しようぜ」という「誘い」のニュアンスをもつ表現です。
Let’s go.
「行きましょう。」/「行こうぜ。」
ここでも、go は動詞の原形になっています。
教科書の例文:
Let’s begin a new lesson today.
「新しいレッスンを始めましょう。」
(日本語としては「新しいレッスンに入りましょう」と訳すと、より自然な場合もあります。)
- Let’s + 動詞の原形 で「一緒に~しよう」の意味
- Let’s は命令というより「提案・勧誘」に近いニュアンス
Let’s を使った否定の命令文:Let’s not ~.
「それはやめておこう」「~しないでおこう」と言いたいときは、
Let’s not + 動詞の原形 を使います。
Let’s not stay inside.
「中にとどまるのはやめておこう。」
(自然な日本語では「外に出ようぜ」のニュアンス)
- Let’s not + 動詞の原形 = 「~するのはやめておこう」
- 肯定:Let’s ~. / 否定:Let’s not ~. のセットで覚える

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Let’s の正体と文型の話(中2~中3向け)
本当は「Let」が動詞の原形
中1では「Let’s = 一緒に~しよう」と丸ごとフレーズで覚えることが多いですが、
文法的には、次のように分解できます。
- Let … 動詞の原形
- ’s … us(私たちを)の短縮形
つまり、
Let’s ~. = Let us ~.
という構造になっています。
使役動詞「Let」とのつながり
高校/中3レベルで学ぶ内容ですが、let は「~させる/~するのを許可する」という意味を持つ
使役動詞としても使われます。
Let 人 + 動詞の原形
「人に~させる」「人が~するのを許す」
例:
Let him go.
「彼を行かせてやりなさい。」
このパターンに当てはめると、
Let us go.
「私たちを行かせてください」→ 「さあ、行きましょう」
→ 短縮形が Let’s go.
となり、「Let’s ~」もまた命令文の一種だということが分かります。
第5文型との関係(予告編)
元記事でも触れられているように、第5文型(SVOC) など、より高度な文型の理解が進んでくると、
「Let’s」の説明もより正確に捉えられるようになります。
ただし、中1の段階でいきなり
- 使役動詞
- 第5文型(SVOC)
まで一気に説明してしまうと、かえって混乱しやすくなります。
そのため、学校現場では
- まずは「Let’s = 一緒に~しよう」とフレーズで覚える
- 中2・中3以降に「Let + 目的語 + 動詞原形」の正体を詳しく学ぶ
という段階的な教え方をすることが多い、という背景も押さえておくと安心です。

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Let’s を使った表現を身につけるためのポイント
よく出てくるパターンで慣れておこう
Let’s を使う文は、日常会話でも授業でも頻出です。まずは基本の形を口ならししておきましょう。
- Let’s start.(始めよう。)
- Let’s begin a new lesson.(新しいレッスンを始めよう。)
- Let’s play soccer.(サッカーをしよう。)
- Let’s not be late.(遅れないようにしよう/遅れないでおこう。)
「Please」「Don’t」との違いを整理する
命令文のバリエーションは次のように整理できます。
- Open the window. … 窓を開けなさい。(命令)
- Please open the window. … 窓を開けてください。(丁寧な依頼)
- Don’t open the window. … 窓を開けないで。(禁止・否定命令)
- Let’s open the window. … 窓を開けよう。(提案・勧誘)
- Let’s not open the window. … 窓を開けるのはやめておこう。(否定の提案)
同じ「命令文の形」でも、誰に何をどういう口調で伝えたいかによって、
Open / Please / Don’t / Let’s / Let’s not を使い分けていることが分かります。
まとめ:Let’s の文法とイメージを両方つかもう
- 命令文の基本は「動詞の原形で始める」こと。
- Let’s + 動詞の原形で、「一緒に~しよう」「~しようぜ」という提案の命令文になる。
- Let’s not + 動詞の原形で、「~するのはやめておこう」「~しないでおこう」という否定の提案を表す。
- 文法的には、Let’s = Let us であり、「Let」が動詞の原形、「’s」がus の短縮形。
- 将来的には、使役動詞 let(Let 人 動詞原形) や 第5文型の理解につながる重要なパターン。
- 中1の段階では、まずは「Let’s ~.」「Let’s not ~.」をフレーズとして自然に使えるようにすることが大切。
英語学習は段階的に理解が深まる科目です。
今は「Let’s=一緒に~しよう」というイメージをしっかり身につけておき、
中2・中3で出てくる文型の学習とつなげていきましょう。

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