does の意味と過去形 did の使い分け|三人称単数の現在形・過去形・疑問文をまとめて整理【Progress Book1 Lesson10-3】
このページでは、Book1 Lesson10 シーン3で扱う「過去形の疑問文」を整理します。
PROGRESS の Look に出てくる例文をもとに、
- 現在形の疑問文の復習(Do / Does + 主語 + 動詞の原形)
- 過去形の疑問文(Did + 主語 + 動詞の原形)の作り方
- 疑問詞付きの文(What / When / Where など)が過去になるときのルール
- 目的語(何を)と「いつ・どこで」などの副詞句の見分け方
- PROGRESS教材での表の見方と、自分で文の要素を分類するコツ
を、入試や定期テストを意識しながら分かりやすくまとめています。

do / does / did(まず結論:ここだけで即答)
結論:do の過去形は did、does の過去形も did(主語に関係なく did に統一)です。
過去の疑問文は Did + 主語 + 動詞の原形で作り、動詞を過去形(worked など)にしないのが減点回避のポイントです。
| 知りたいこと | 結論(型) | 例文 | よくあるミス |
|---|---|---|---|
| do の過去形 | do → did | I did my homework yesterday. | 「doed」などにしない |
| does の過去形 | does → did(過去では does は消える) | He did his homework yesterday. | 過去なのに「does」を残す |
| 過去形の疑問文 | Did + 主語 + 動詞の原形 | Did you work yesterday? | × Did you worked …(動詞を過去形にしない) |
| do と does の違い | 現在形:主語が三人称単数なら does、それ以外は do | Do you work every day? / Does John work every day? | 三単現でも do のままにする |
| did と does の違い | did=過去/does=現在(三単現) | Did he work yesterday? / Does he work every day? | 時制(いつの話か)を見ずに選ぶ |
| work の過去形(混同しやすい) | ふつうの過去形は worked/ただし疑問文は did+work(原形) | He worked yesterday. / Did he work yesterday? | × Did he worked …(did が出たら動詞は原形) |
迷わない3ステップ(型で減点を避ける)
- ① まず「現在の話か/過去の話か」を決める
- ② 過去なら did に統一し、動詞は必ず原形に戻す
- ③ 答えも did / didn’t で受ける(※be動詞の疑問文は別ルールなので注意)
1. 現在形の疑問文をしっかり押さえる
過去形の疑問文でつまずく多くの生徒は、そもそもの現在形の疑問文の型があいまいです。まずは現在形から整理しましょう。
1-1. 基本形:Do / Does + 主語 + 動詞の原形
PROGRESS の Look の1行目は次のような例です。
Do you work every day?
「あなたは毎日働いていますか。」
⇒ 現在形:普段からの習慣(every day)をたずねている。
ここでのポイントは次の通りです。
- Do + you + work … 「you」が主語、「work」が動詞の原形
- every day … 「いつ?」を表す語句(時を表す副詞句)
- 答え方:
- Yes, I do.(はい、働いています。)
- No, I don’t.(いいえ、働いていません。)
同じ行には次のような文が対応しています。
Does John work every day, too?
「ジョンも毎日働いていますか。」
ここから確認できる文法ポイントは、
- John … 会話にいない第三者 ⇒ 三人称単数
- 三人称単数の現在形では do → does
- 動詞はあくまで原形 work のまま
- 答え方:
- Yes, he does. / No, he doesn’t.
現在形なら do に三単現の es を付けて、work は原形のままです。

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1-2. 「現在形があやしいと、過去形も崩れる」
講師の立場から見ると、
- 現在形の疑問文がスラスラ作れないと、過去形の疑問文はまず無理
- 過去形でつまずく多くのケースは、そもそもの「Do / Does + 主語 + 動詞の原形」が曖昧
ということがよくあります。もし、
Do you work … ?/Does John work … ?
の形自体が怪しい場合は、必ず現在形の疑問文から復習することをおすすめします。
2. 過去形の疑問文:do / does を did に変えるだけ
2-1. 現在形 → 過去形の変換ルール
同じ内容を「昨日」や「この前の日曜日」のように過去の出来事としてたずねたいとき、疑問文を過去形にします。
基本ルールはただ1つです。
- 「do / does」だけを「did」に変える
- 動詞は必ず原形のまま(worked などにはしない)
例:
Do you work every day?
→Did you work in the store yesterday?
「あなたは毎日働いていますか。」
→ 「あなたは昨日、その店で働きましたか。」Does John work every day, too?
→Did John work in the store yesterday?
このとき、
- Do / Does → Did に変える
- work は原形のまま
in the store… 「どこで」(場所)を表す語句yesterday / last Sunday… 「いつ」を表す語句
というルールが常に維持されています。
2-2. 疑問詞つきの文もルールはまったく同じ
Look の3行目以降には、疑問詞(What / When / Whereなど)がついた例文が出てきますが、ルールは同じです。
現在形の疑問文:
What does Keiko want for lunch?
「ケイコは昼食に何が欲しいのですか。」Where does he study Japanese?
「彼はどこで日本語を勉強していますか。」When does she play the piano?
「彼女はいつピアノを弾きますか。」
これを過去の文にすると:
What did Keiko want for lunch?Where did he study Japanese?When did she play the piano?
共通しているポイントは、
- 疑問詞 + did + 主語 + 動詞の原形 … の並びになる
- 動詞はすべて原形(wanted / studied / played にしない)
- いじるのは do / does / did の部分だけで、あとはいじらない
“do” “does” “did” をいじるだけで、あとはいじらないとしっかり覚えて下さい。
現在形はできるのに、Did you work … ? や What did Keiko want … ? がうまく作れない人は、
「変えるのは do / does → did だけ」を意識して練習してみてください。

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3. 文の骨組みと「目的語」と「いつ・どこで」の整理
3-1. 疑問文の語順の基本
PROGRESS のこの単元から、テキストの表の見せ方が少し変わります。そのため、文の骨組み(S・V・O)と、修飾語(いつ・どこで)を自分で分類できることが大切です。
疑問文の基本的な並び:
- (疑問詞)+ do / does / did + 主語 + 動詞の原形 + 目的語 + それ以外の語句
例で見てみましょう。
Do you work every day?- 主語:you
- 動詞:work
- 目的語:なし
- その他:every day(いつ?)… 時を表す副詞句
Where did he study Japanese?- 疑問詞:Where(どこで)
- 助動詞:did
- 主語:he
- 動詞:study(原形)
- 目的語:Japanese(何を?)
What did Keiko want for lunch?- 疑問詞:What(何を)
- 助動詞:did
- 主語:Keiko
- 動詞:want(原形)
- その他:for lunch(昼食に)… 目的の副詞句
ここで大事なのは、すべてが目的語ではないということです。
- Japanese / the piano … 「何を?」に答える → 目的語
- every day / yesterday / last Sunday … 「いつ?」に答える → 時を表す副詞句
- in the store … 「どこで?」に答える → 場所を表す副詞句
- for lunch … 「何のために?」など → 副詞句と考える
3-2. PROGRESS の表記が「一緒くた」に見える理由
以前のレッスンでは、テキスト上で
- 目的語を入れる場所
- 「every day」や「in the store」などを入れる場所
がきっちり分けて書かれていたため、どこが目的語でどこが副詞句か、機械的に見分けやすくなっていました。
しかし Lesson10 では、
- 目的語と「いつ・どこで」などの副詞句が同じ行に並べて書かれている
- テキスト側があえて仕分けをしないようにレイアウトしている
という変化があります。
同じ行だから同じ部分と思わないようにして下さい。
自分で「これは目的語」「これは時を表す」「これは場所を表す」と分類できるようになってほしい、という意図だと考えられます。
逆に言えば、ここで主語・動詞・目的語・副詞句の区別を自分でできるようになるかどうかが、今後の英文法理解の分かれ目になります。自信がないときは、必ず先生に確認しながら進めていきましょう。
4. 学習上の注意点と勉強の進め方
4-1. こんな人は要注意
次のような状態に当てはまる人は、練習の順番を見直しましょう。
- 現在形の疑問文(Do / Does~)は何とかできるが、Did に変えた途端に語順が崩れる
Did you work … ?という基本型がとっさに出てこない- 疑問詞付きの文(What did …? / Where did …?)で、主語と動詞の位置がごちゃごちゃになる
そういう場合は、
- ステップ1:現在形の疑問文を徹底(Do / Does + 主語 + 動詞の原形)
- ステップ2:Do / Does を Did に変える練習だけを集中して行う
- ステップ3:疑問詞(What / When / Where など)を頭につけても語順が崩れないようにする
という順番で進めると、過去形の疑問文が安定して作れるようになります。
4-2. 自分で「分類しながら」読む習慣をつける
テキストの例文を見るときは、ただ訳すだけでは不十分です。必ず、
- 主語(誰が?)
- 動詞(何をする?)
- 目的語(何を?)
- 「いつ?」「どこで?」などの副詞句
を自分の手で分類してみてください。
「なんか訳がなくなったから、全部一緒くたでいいや」ではなく、
「自分でちゃんと分類できるよね?」という前提で教材が作られています。
分類が合っているか自信がなかったら、遠慮なく先生に聞きましょう。
まとめ:過去形の疑問文のポイント整理
Lesson10 シーン3で押さえておきたいポイントを最後にまとめます。
- 現在形の疑問文が土台
Do / Does + 主語 + 動詞の原形 … ?をまず完璧にする。- 三人称単数(John / he / she など)は Does + 主語 + 動詞原形。
- 過去形の疑問文は do / does → did に変えるだけ
- 「いじるのは do / does / did の部分だけで、動詞は必ず原形のまま」
Did you work … ?/What did Keiko want … ?など。
- 疑問詞付きでも語順は同じ
- 疑問詞 + do / does / did + 主語 + 動詞原形 + …
- 過去ならすべて did + 主語 + 動詞原形。
- 目的語と副詞句を区別する
- 目的語 … Japanese / the piano など「何を?」に答える語。
- 副詞句 … every day / yesterday / in the store / for lunch など「いつ・どこで・何のために?」を表す語。
- PROGRESS のレイアウト変化は「自分で分類できるか」のテスト
- 表が一緒くたに見えても、頭の中では必ず S・V・O・副詞句に仕分けする。
- 迷ったら必ず先生に確認する習慣をつける。
このレッスンを通して、単に「Did を付ければいい」だけでなく、英文の骨組みを意識して過去形の疑問文を作れるようになることを目指しましょう。動画とあわせて何度も確認し、自分の口でスラスラ言えるレベルまで練習してみてください。

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