中高一貫生が「やばい」前に知っておきたい特徴と勉強法

PROGRESSを使い始めてから、英語だけ勉強時間が伸び続けていませんか。
進度が速い、単語が多い、予習が終わらない――この3つが同時に起きやすい教材です。

多くの家庭で起きているのは、量そのものよりも、どこまで扱うかが曖昧なまま走ってしまうこと。
結果として、英語に時間を吸われ、他教科とのバランスが偏りやすくなります。

このページでは、PROGRESSの特徴を踏まえたうえで、学校方針を確認するポイント家庭で止まりやすい箇所の見つけ方練習や単語の向き合い方を整理します。
「全部やる/やらない」の二択にしない考え方を知ることで、毎週の負担を現実的な範囲に収められます。

夏井(中学受験専門夏井算数塾代表):今回なんですが、PROGRESS IN ENGLISH、英語の教科書ですけども、巷でこの教科書については色々言われている事があるなというので、それを一つ一つプロでいらっしゃる甲田先生に叩き潰して頂こうというお話でございます。
という訳で順番にお話をさせて頂きますが、一般的に言われている事ですので
実際に合っている、合っていないというのも当然あると思います。
まず一点目が、PROGRESSだと授業の進度が早くなり過ぎてやばい、みたいな話がありますが、それはどうですか?

甲田(英語教室サポート 代表):そうですね、このレッスン一つあたり、あるいはシーン一つあたりの情報量、あるいは練習問題の量が普通の教科書に比べると多いです。
したがって、例えば一つの単元をいわゆる検定教科書と同じペースで、でもPROGRESSの中身を全部使ってやっていこうとすると、どうしても早くなってしまいます。
なので、そこは先生方によっては取捨選択をなさっている先生もいらっしゃいます。
取捨選択の余地とかあるのかな、と思います。
ただ、その学校さんによってカリキュラムを決めていらっしゃる方がどなた、というのがあります。
例えば、先生自体は取捨選択したいんだけどカリキュラムを決めてらっしゃる方から、いや、全部扱わなきゃダメだ、と言われることがあります。
なんか凄い理不尽に聞こえますが、決めてらっしゃる方は今度親御さんから、なんで全部扱わないだ、とクレームが来た場合に対処するのは俺だ、とか色んな人間関係、しがらみがあるようで中々それでうまくいかない所もあるようです。
私としては、生徒さんにとって早くなるなら取捨選択はすべきなんじゃないかなと思っています。

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夏井:なるほど。
ちなみに取捨選択をした事によって、いわゆる学習内容の網羅性、要は全部の事をちゃんと学習出来るかどうかというのはどれぐらい影響がありますか?

甲田:取捨選択の仕方によって影響があるないが出てきます。
例えば、こちらのPROGRESSの中のPRACTICEのいくつかあるうちの一つしかやらないとか、片方だけやらないとかです。
これもうまく選択なさる方だとうまくいきますが、そこの選択を失敗すると、あ、この練習をしてなかった、みたいになる事があります。
逆にそういったPRACTICEごとに、例えばPRACTICE1が1から10まであると、じゃあ1か5までにしとこうとか、奇数番だけにしとこうとか、あるいは教師の方で1から10まで見て、この中の例えば1番と3番、4番、5番、8番、9番みたいにやれば網羅出来るぞ、とかになります。
そういう選択もあると思います。
学校の先生方は中々そういう選択をしている時間がお忙しくてない方もいらっしゃるようですが、
そういう選択をする時間があればうまくいくんじゃないかなとは思います。


まずやることチェック(3分)

  • 学校が「全部扱う方針」か:授業・宿題・小テストの範囲を1週間だけ記録する
  • 家庭で詰まっている場所:①進度 ②単語 ③予習(訳作り) ④復習(練習量) のどれかに丸を付ける
  • 英語の学習時間:平日/休日で「英語だけ」で何分使っているかを見える化する

取捨選択の具体例(失敗しにくいスタイル)

PROGRESSは「全部やるか/やらないか」ではなく、練習の目的を決めて取り組む内容を絞ると、学習のペースが安定しやすくなります。次のどれか1つの方針徹底してください。

パターンA:番号で切る(時間がないとき)

  • 例:PRACTICEは1〜5だけ/または奇数だけ
  • 狙い:とにかく回転を落とさず「未着手」を減らす

パターンB:代表問題だけ残す(網羅性を落としにくい)

  • 例:各PRACTICEで最初の基本1問+混合1問+最後の応用1問だけ残す
  • 狙い:基本→確認→応用の流れを残して穴を作りにくくする

パターンC:目的別に切る(成績が伸びやすい)

  • 小テスト対策:教科書本文・指定語句・指定練習だけに寄せる
  • 定期試験対策:文法の例文暗唱+基本問題を優先する

単語が多すぎるときの「覚え方」ミニ練習

単語を「単体で」暗記しようとすると、効率が落ちて学習が破綻します例文(文)で覚える側に寄せます。

練習1:1語=1文のルールを確立(10分)

  • 新出単語を3〜5語選ぶ
  • 本文からその単語を含む文を1文だけ抜き出す
  • 日本語は直訳でなく「意味が通る」程度でOK(まずスピード優先)

練習2:小テスト直前の回し方(5分)

  • 英→日だけでなく、日→英(英単語)を1回入れる
  • 「覚えたつもり」を潰すのが目的

よくある質問(FAQ)

Q. PROGRESSは「全部やらないとダメ」なのか

A. 学校方針によります。現実的には、取捨選択のルールを明確にして穴を作らない運用のほうが、長期で成績が安定しやすいです。

Q. 英語に時間を取られ、他教科がおろそかになりそう

A. 原則は他教科を削るのではなく、全体の学習時間を増やすことです。その上で中学段階は、英語を「貯金」と捉えて先に積み上げる戦略が有効になります。

Q. 予習で和訳まで作れない

A. 最初から完訳を狙うと破綻します。まずは単語確認→SV確認→接続語(because/if/when等)だけ拾うの3点に絞り、授業で修正する前提に切り替えるのが現実的です。

プログレスは単語が多すぎて覚えられない

夏井:これも他の教科書と比べてというお話だと思うんですが、単語が多過ぎて覚えきれない、みたいな
悲鳴にも似た叫びがあるそうなんですが、これについてはどうでしょうか?

甲田:それについては2点お話ししたいと思います。
まずは、検定教科書と比べると確かに単語が多いです。
PROGRESSというのは、そもそもロバート・フリンという方が日本の中でもかなり大学進学実績の高い中学高校で教えていらっしゃる時に、ちょっと普通の教科書では優しいからと言ってプリントとしてお作りになったものがベースになっています。

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したがって元々上位の方向けなので、そこはしょうがない部分があるかと思います。
なので、私も今まで名前は絶対出せないですが、ちょっとこの学校でPROGRESSだと皆さん単語とかも苦戦するんじゃないかなぁ、とかいう学校さんがPROGRESSをお使いになっているというのは何度か経験しています。
それについては生徒さんに頑張ろうとか言うしかないかな、というのが実情です…
もう一つが、先ほど申し上げました取捨選択をされている学校です。
練習の内容などは取捨選択するんだけど、単語だけは全部という学校も結構あります。
そうすると、授業で扱っていない、あるいは宿題とかでもやっていない、出てきていない単語をPROGRESSの扱っていない所に出てくるからといって単語だけ覚えるというものがあります。
文がなく単語だけいきなりポンって出されても中々覚えにくいと思います。
その場合はちょっと時間は掛かりますが、家で勉強する時にその単語が出てくる文、学校の授業で扱わなかった、宿題にもならなかったとしても自分で勉強する方が却って単語を覚えるのが早いんじゃないかなと思います。

夏井:ありがとうございます。
恐らくその関連だと思うんですが、単語数が多い、知らない単語が多い状態というので、文章を読まなきゃいけないシチュエーションがあるとします。
明日この授業だから予習をしようって時に出来れば単語を調べて、可能であれば和訳も作りたい場合まず単語が多いから調べるのに時間掛かるし、英文も難しいから訳せないみたいな事が起きるというお悩みがあるそうです。これについてはどう対処したらいいんでしょうか。

甲田:まず一点目ですが、PROGRESSを使う場合とそうでない場合があります。
そういうと語弊があるかも知れませんが、学生に要求されている勉強量、勉強時間がまず違います。
PROGRESSを扱っているというだけで、まず英語の勉強時間が長くなります。
もちろん学校の授業のコマ数もPROGRESSを使っている学校は他の学校より週あたりのコマ数が多い傾向にあります。それだけではなく、家での英語の学習時間も他の生徒さんに比べて多いです。
それは覚悟を決めて生徒さんも望むべきかなと思います。
例外もなくはないですが、多くの場合このPROGRESSを使って進めていける学校に自分は来ているんだ、このPROGRESSを使ったらもう皆理解出来なくてぼろぼろになっちゃうという中学高校もある訳です。
だからそうでない中学高校、恐らくPROGRESSを使っている場合は中学受験で結構レベルの高い中高一貫校に行ってらっしゃると思います。
なので、そういう中学高校に受かって通っているんだ、というのを誇りにもって、PROGRESSでやる分さらに差をつけられるぞ、という気持ちでいて欲しいと思います。


【比較】なぜプログレスだと勉強時間が増えるのか

プログレスが「やばい」と言われる理由は、その圧倒的なボリュームにあります。
検定教科書と比較すると、その差は一目瞭然です。

比較項目 一般的な検定教科書 PROGRESS IN ENGLISH
語彙数(中1終了時) 約400〜600語 約1,200語以上
1単元の情報量 基本文法+短い本文 大量のPractice+長いScene解説
必要な家庭学習時間 30分程度 60分〜90分以上

このように、普通に全てを完璧にこなそうとすれば、確実に他教科の勉強時間を削ることになります。
だからこそ、「取捨選択」と「時間の使い方」の戦略が不可欠なのです。


【プロセス】予習時間を30分短縮する「3点集中」チェック

「予習に時間がかかりすぎて他教科ができない」という生徒は、以下の流れ「完璧な和訳」へのこだわりを捨てることから始めてください。

  1. 新出単語の「音」と「意味」だけ確認(5分)
    辞書を引く時間を削ります。単語リストやアプリを活用し、まずは意味と発音を一致させます。
  2. 本文の「接続詞」に印をつける(5分)
    because, if, when などの接続詞に丸をつけます。これだけで、長い1文の「切れ目」が見え、構造が把握しやすくなります。
  3. 分からない文を「後回し」にする勇気(5分)
    少し考えて訳せない文は、ノートの端に印をつけて飛ばします。授業でその箇所を重点的に聞くほうが、自分で悩み続けるより数倍効率的です。

この「3点集中」のプロセスに切り替えるだけで、ダラダラと増え続ける勉強時間に歯止めをかけ、数学や理科に時間を回せるようになります。

英語に使う勉強時間のバランス

夏井:その時間の兼ね合いでいうと、どうしても普段の勉強だったりあるいは大学受験を目指した勉強だったり、内部進学で中学校から高校、高校から大学というケースも当然あるとは思います。
その中で、どうしても勉強時間の中の英語のパーセンテージが上がっていく傾向があるという中で、逆に他教科がおろそかになってしまうみたいな所もあったりします。
そう考えると、そのトータルのバランスで英語に割く時間というのがある程度制約されるという事があると思うんですが、その制約された中でどう勉強を進めていったらいいんだろう、というのが多分その次にぶつかる悩みになると思います。そこら辺はどうですか?

甲田:まず、先ほどPROGRESSを使っていると英語の勉強時間が増えるといいましたが、
例えば英語の勉強時間が生徒さんにもよりますが、1時間増えると思った場合、トータルの勉強時間も1時間を増やします。
他の科目の学習時間を削るのではなく、PROGRESSだから英語の勉強時間が増える分全体の勉強時間も増やしましょう。まずそれが原則だと思って下さい。
他の科目を犠牲にしてはいけません。
ただもう一つですが、特に中学の間です。中学の間の英語の勉強時間を増やします。
ちょっとこれからいう事は語弊があるかも知れませんが、いわゆる文部科学省の検定教科書の中学英語というのは今親御さんたちが見てこれ漫画の本ですかとびっくりして目を見張る方もいらっしゃるくらい絵の方がメインで文の方がメインじゃないというものになっています。
それで言いますと英語に限らないですが、例えば今の若者は活字離れと言って漫画なら読めるけど活字しかない本は読めないとか、いや、私の教えていた生徒でも漫画しか読めないだったらまだいいけど、手塚さんはセリフ多過ぎて無理とかありました。
もちろんその人がPROGRESSをやるのは無理です。
ですので、そのあたりがクリア出来ているという事を前提にPROGRESSに取り組まなければならないです。そうすると、実は国語の時間、古文とかは置いておきます。
国語の時間は、他の方より少なくて済むはずなんです。
今の大学入試向けでもなんか日本語の語彙、今の若者はあんまり日本語の語彙が少ないので、新聞とかに載っているこういう言葉、こんな意味だよとか、例えばあの忘れるという言葉を知っていても、失念すると言われたら何それ?とかなっちゃうような人向けの本とかが売っているくらいです。
PROGRESSを使っていらっしゃる学校に通っている生徒さんならその辺の日本語はおそらくある程度は出来ているはずです。
数学は削らないで欲しいですが国語はちょっと調整して英語に回せるんじゃないかなと思います。
しかも英語が苦手な方はそもそも国語の基礎がしっかりしていない事が多いです。母語が出来ない人がそうでない言葉を勉強しようと思ってもやっぱり中々うまくいかない所があります。
なので、お答えとしてはまずは基本的にはPROGRESSだから英語の勉強時間が増えたからといって他の科目を削らない。

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ただし、言語能力という意味で、国語の勉強は検定教科書の方に比べたら少なくて済むはずです。
その分を英語に回せるはずです。
しかも国語を英語に回せるんじゃなくて基本の部分が出来ているから積み上げる方をやれるという
イメージで捉えて欲しいと思います。
最後に、先ほどのご質問で大学受験に向けて他の科目を削れないとおっしゃっていましたが、
中高一貫校の方は特にそうですが、大学受験から6年間逆算して考えるべきです。
例えば、文系や理系を決めるのは高1から高2になる時とかが多いです。
もっと前から自分は文系だと、私なんか小学校の頃から自分は絶対文系だとか決めていましたがそういう方は少ないですし、逆に決めていても変わっちゃう方もいます。
そうすると、あれ?数学が必要なの?それとも日本史の資料を読めなきゃいけないの?とか、そのあたり中学の間はまだ分からない訳です。
だけど文系理系に関わらずある程度以上の大学にいこうとしたら英語は絶対試験科目です。
英語だけは絶対あるんです。
だから中学の間に先に英語の勉強を進めておきます。
高1ぐらいまでちょっと英語に偏ってもいいじゃないかなと思います。
もちろんそれで数学か分からなくなったら問題です。
だから数学をそんなに削らないで欲しいとは申し上げましたけども、英語を進めておいて高2、高3になった時に自分は数学の最後の難しい数Ⅲまで必要だ、しかも物理と化学も必要だ、となるのは理系の方です。
よく文系の方で日本史の細かい所まで覚えなきゃ、ペリーが乗っていた船の名前はなんだ?それまで覚えなきゃダメだ、という時に英語は今まで積み重ねてきたから逆に高3ぐらいになって英語をちょっと削ってそっちに回しても大丈夫だ、となるように積み重ねていって欲しいです。
なので、受験勉強というのは直前の1年2年だけではなく、中高一貫に通っていらっしゃる方なら学校さんの方で6年逆算したカリキュラムをお組みだと思いますが、それが早いからとか言わずに英語を貯金しておきましょう。
あとでその貯金を他の科目に使えるように、というふうに勉強していって欲しいと思います。

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