many+複数形 much+単数形【Progress Book1 Lesson15-1】

 

今回はBook1 Lesson15 シーン1から数量の数え方について話をしていきます。

「many」と「much」

教科書PROGRESSでは、「many」と「much」について非常にわかりやすく説明されています。他の教科書とは異なる点に注目してみましょう。

まずは、以下の文をご覧ください。

“Jiro had some hot dogs for lunch.”

この文の中で登場する「some」は、「いくつかの」と訳されます。実は、名詞が数えられるものであれば「いくつかの」と訳し、名詞は複数形で表現します。ホットドッグは個数を数えることができますので、この場合は複数形となります。

ただし、同じく「some」を使った場合でも、「いくらかの」と訳されることもあります。復習として、以下の例を考えてみましょう。

“Jiro put some mustard on the hot dogs.”

ケチャップだけではなく、からしも一緒に付けるとおいしいですよね。ここでの「mustard」は数えられない名詞です。数えられない名詞は単数形しか存在しないので、2個以上という概念はありません。「some」はこの場合、「いくらかの」と訳すことになります。

さて、単数形と複数形について話す際に、以下の表記を使います。漢字の「複」という文字が多くなり見づらいかもしれませんので、以下の記号を覚えておいてください。

単数形:Sg(singular)
複数形:Pl(plural)

以上が単数形と複数形の表記方法です。

また、「some」は否定文や疑問文では「any」に変わります。否定文の例を挙げてみましょう。

“He doesn’t watch any basketball games on TV.”

注意していただきたいのは、「any」の次に続く「basketball」は一つの名詞であるということです。「バスケットボールの試合」は1試合や2試合と数えられるので、名詞には「s」が付きます。この点に気を付けてください。

ここまでご説明した内容をまとめると、一番上の文である「ジローは昼食にホットドッグをいくつか食べました。」は、実は「たくさん食べました。」と表現することができます。この場合、「たくさんの」を表す言葉として「many」「much」があります。

ここで「some」についてまとめます。

「some」は、「いくつか」または「いくらか」と訳されます。
「some」は否定文や疑問文では「any」に変わります。

「many」の使用

日本において、Mr. Brownたくさんの友達を持っていますか?

この場合、「many friends」となります。「たくさんの友達」という表現では、必ず複数形の「s」を付けることを忘れないでください。

次に、2文目です。

“Do they sell much coffee at that shop?”

あのお店でコーヒーをたくさん売っていますか?」という質問です。

この文では、「they」の扱いについて触れることはしませんが、注目すべきは「friends」と「coffee」です。「たくさん」の意味は同じでも、「friends」の場合は「many friends」、「coffee」の場合は「much coffee」となります。では、何が違うのでしょうか?

「友達」は一人や二人と数えられます。数えることができるという意味は、英語で言うとどうなるでしょうか?カタカナ言葉でもよく使われます。「count」です。「数えることができる」と表現するには、「be able to」を使いました。「able」を付けてください。それが「countable」です。「数えることができる」となります。

一方、数えることができない場合、英語では単語の前に「un」という接頭辞を付けると、反対の意味になります。例えば、「happy」は「幸せな」を意味しますが、「unhappy」は「不幸せな」となります。「kind」は「親切な」を意味しますが、「unkind」は「不親切な」となります。つまり、「un」は日本語の「不」に相当する言葉です。「数えられない」となります。

したがって、今後数えられる名詞の場合、「countable」の頭文字である「C」を取り、「□」をします。「□」の理由ですが、私が調べた英和辞典のほとんどで「□C」と書かれていたためです。辞書を見て名詞だと気づかれた方もいらっしゃるかと思いますが、そうでない方もいらっしゃると思います。「□C」は「countable」という意味です。

一方、「U」は「uncountable」という意味で、「数えることができない名詞」となります。

「たくさんの何とか」という表現ですが、数えられる名詞の場合は「many 何とかs」となります。数えられるということは、必ず二つ以上存在することを意味します。ですから、「many」の後は複数形になります。

英語で「たくさん」を表現する方法:「many」と「much」の使い方

日本の英語教師の多くは、「many」は数えられる名詞の複数形に、そして「much」は数えられない名詞に使用すると教えます。しかし、数えられるかどうかという感覚は、日本人と英語を話す人々で異なることがあります。したがって、数えられると思われるものでも、彼らにとっては数えられないと言う場合があります。そのため、「many」と「much」を覚えるよりも、実は見た目で簡単に判断できます。

many」の後には数えられる名詞の複数形が来ます。必ず複数形です。一方、「much」の後には必ず単数形が来ます。ですから、数えられるか数えられないかに関わらず、まずは複数形の前なら「many」、単数形の前なら「much」と覚えてください。

以下では、具体例を挙げながら説明します。例えば、「多くの希望」という表現があります。英語では「hope」と言います。この場合、「many」か「much」を付ける問題が出されます。これは大学の入試問題でもあります。一見簡単そうですが、高校3年生でも、「希望」が数えられるのか数えられないのか考える人が多くいます。例えば、「僕はどこそこ大学に入りたい」という希望を持っている場合や、「友達のなんとか君、なんとかちゃんは別のどこそこ大学に入りたい」という希望を持っている場合、「many」を使い始める傾向があります。また、宿題を解いている場合は辞書を引くこともあります。「hope」が数えられるのか数えられないのかを調べると、数えられる名詞と数えられない名詞の両方に使えると書いてあります。ここで混乱してしまう人もいますが、実は「hope」は単数形であるため、「much hope」となります。もし「hope」に「s」が付いている形で問題が出されている場合は、「many hopes」となります。

加えて、普通名詞と物質名詞についても説明します。前回も述べましたが、「友達」を「この人」とか、「コーヒー」を「この液体」というように実体があって見せられるものは普通名詞です。これらは数えられるものです。一方で、「コーヒー」や「水」のように実体を見せられないものは物質名詞です。また、「愛」や「友情」のように実体がなく見せられないものは抽象名詞です。物質名詞と抽象名詞の違いは関係ありません。単純に数えられるかどうかで区別します。したがって、物質名詞が分かりにくい場合は、数えられない名詞の単数形の前には「much」を使用し、逆に単数形の名詞の前には「much」を使用すると覚えておけば良いです。

数えられる名詞に「many」を使う

many sweets」、「甘いものをたくさん」という場合、「many」の後には数えられる名詞の複数形が来ます。例えば、「sweets」は数えられる名詞です。やつらは「sweets」を数えています。また、日本語で「ホットドッグが多過ぎ」と表現する場合、英語では「too many hot dogs」となります。

数えられない名詞に「much」を使う

「time」のように数えられない名詞の場合、「much」を使用します。英語では「much time」となります。「time」の前に「many」を使うのではなく、「much」を使います。こちらは向こうの人は数えられないと思っているということです。

「too」を付ける場合

too many hot dogs」や「too much juice」といった場合、「too」は「多過ぎ」という意味で付けることがあります。しかし、「many」と「much」の使い方は変わりません。「too many hot dogs」は「ホットドッグが多過ぎ」、「too much juice」は「ジュースがたくさん飲み過ぎ」となります。

日本語と英語の表現の違い

日本語で同じ「たくさん」でも、英語では「many」と「much」に分かれます。逆に、英語で同じ「some」でも、日本語では「いくらか」と「いくつか」に分かれます。したがって、日本語と英語の表現は必ずしも一対一の対応ではなく、言い方や形が異なる場合があります。

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