英語の過去問を解いた後、何を復習すればいい?間違いから戻り先を決める方法
英語の過去問を解いた後、何を復習すればいい?間違いから戻り先を決める方法
英語の過去問を解いて丸付けをしたものの、そのあと何を勉強すればよいのか分からなくなることがあります。
文法書に戻るべきなのか、単語を覚え直すべきなのか、長文をもう一題解くべきなのか。それとも、同じ過去問をすぐに解き直した方がよいのか。間違えた問題がいくつもあるほど、次に何を復習するかを決めにくくなります。
解説を読んで「分かった」と思ったところで終わっていたり、間違えた答えをノートに書き写しただけだったり、そのまま次の年度の過去問へ進んでいたりすることもあるでしょう。長文問題では、知らなかった単語を調べただけで復習を終えてしまうこともあります。
それでは、次の過去問で似た問題が出たときに、同じような誤答を繰り返すことがあります。
正解を覚えることではありません。まず、「なぜその答えを選んだのか」「どこで判断を間違えたのか」を見て、誤答の原因を「語彙」「文法」「構造」「読み方・設問処理」の4種類に分けます。そのうえで、本当に復習する必要があるところまで戻ります。
過去問は、できる・できないを確認するだけの教材ではありません。答案には、今の自分がどこでつまずいているのかが表れます。
この記事で扱うのは、「問題を解いている最中に、知っている文法や知識をうまく選べない」という話ではありません。過去問を一度解き終えたあと、その間違いを見て、次にどこを復習するかを決める話です。
過去問は丸付けして終わりではない
過去問を解いたあと、解説を読んで「そういうことか」と納得できれば、復習した気になるかもしれません。
しかし、解説を理解できることと、次に自力で正解できることは別です。
たとえば、過去形の疑問文で動詞を過去形のまま書いてしまい、解説を読んで「didの後ろは原形だった」と確認したとします。それだけで終わると、その一問の正解は分かっても、なぜその形になるのかが曖昧なまま残ることがあります。
この場合は、単に答えを書き直すのではなく、didの役割や一般動詞の疑問文の作り方まで確認します。必要であれば、
didを使った過去形の疑問文と動詞の原形
のような基礎内容へ戻ります。
一度だけの書き間違いならともかく、同じ種類の誤答を繰り返しているのであれば、「気をつける」で終わらせても直りません。どのルールの理解や定着が不足しているのかまで原因を探ります。
過去問を復習するときに大事なのは、「この問題の答えは何だったか」ではなく、「この問題を間違えた原因は何だったか」です。
そこが分かれば、文法書を全部やり直したり、単語帳を最初から覚え直したりする必要はありません。逆に、何が足りなかったのかを確かめないまま次の過去問へ進むと、形の違う問題で同じ弱点がもう一度出てきます。
まず間違いを4種類に分ける
過去問の誤答は、問題番号だけで管理するのではなく、「何が原因で正解できなかったのか」で分けて考えます。
最初の目安として、次の4種類に分けてみてください。
単語・熟語の意味や使い方が分からず、本文や選択肢を正しく判断できなかった。
時制、助動詞、疑問文、不定詞など、問題を解くために必要な文法ルールが曖昧だった。
単語の意味は分かっていても、主語・動詞・目的語・補語・修飾語などの関係をつかめなかった。
英文はある程度読めても、設問で何を聞かれているか、本文のどこを根拠に答えるかを取り違えた。
ここで注意したいのは、問題の見た目だけで分類しないことです。
長文問題を間違えたからといって、必ず「長文読解が苦手」とは限りません。文章中の動詞を見つけられず文の骨組みを取り違えたのであれば、構造に原因があるかもしれません。文法問題でも、選択肢の単語や熟語の意味が分からなかったために判断できなかったのであれば、語彙を復習する必要があります。
- 知らない単語・熟語が原因だったか
- 使うべき文法ルールを自分の言葉で説明できるか
- 英文の主語と動詞を自分で見つけられるか
- なぜその選択肢を選んだのか説明できるか
- 本文のどこを根拠に答えたか示せるか
「なんとなく間違えた」という状態のままにせず、一つずつ原因を探ります。ここまでできて初めて、次に何を復習するかを決められます。
文法ならどこまで戻るか
文法が原因だと分かっても、「では文法書のどこを確認すればよいのか」が分からないことがあります。
このとき、間違えた問題に書かれている単元名だけを見るのでは不十分です。今学習している単元そのものが原因とは限らないからです。
間違えた単元より前に原因があることもある
たとえば過去形の問題で間違えていても、過去形だけが原因とは限りません。
「Did you ~?」という疑問文で判断できない場合でも、そもそも一般動詞の文とbe動詞の文を区別できていなければ、didだけを練習しても安定しません。その場合は、
一般動詞の疑問文とbe動詞の疑問文の違い
まで戻り、区別できるか確かめた方がよいことがあります。
大切なのは、「中3だから中3の範囲だけ」「入試前だから入試問題だけ」と決めないことです。必要なら中1・中2の内容まで戻ります。
戻ることは遠回りではありません。今の問題を解くために必要な前提が抜けているのであれば、その前提を埋める方が、その後の問題を安定して解けるようになります。
答えではなくルールを自分で使えるか確認する
文法を復習したら、説明を読んで終わりにしないようにします。
元の問題とまったく同じ例文を覚えてしまうと、本当に文法が分かったのか、問題を覚えただけなのか判断できません。
単語や主語を変えた文でも同じルールを使えるか確かめます。
たとえば、didの後ろを原形にする問題なら
元の問題だけを解き直すのではなく、主語や動詞を変えた別の疑問文・否定文でも、didと動詞の原形を正しく組み合わせられるかを確かめます。
初見の文でも同じ判断ができれば、復習した知識を使える状態に近づいています。
語彙・構造・読み方・設問処理はどう復習するか
文法以外の誤答も、「もっと単語を覚える」「もっと長文を読む」と大きくまとめず、どこで正しい判断ができなかったのかに合わせて直します。
語彙が原因なら、意味を一つ覚えて終わりにしない
知らない単語や熟語が原因で答えられなかったのであれば、まずその意味を確かめます。
ただし、日本語訳を一つ覚えて終わりではありません。その問題の中で何の品詞として使われていたのか、前後の語とどのようにつながっていたのか、熟語や決まった組み合わせになっていなかったかまで確認します。
たとえば、単語そのものは見たことがあっても、名詞として覚えているだけで、動詞として使われたときに分からなかったということがあります。前置詞を含む熟語として覚えていなかったため、選択肢を判断できない場合もあります。
復習したあとは、元の一文だけではなく、同じ語が別の文に出てきても意味や働きを判断できるかを確かめます。
- その単語・熟語の意味を説明できるか
- 文中で何の品詞として使われているか分かるか
- 前置詞などを含む決まった組み合わせではないか
- 別の文に出てきても意味を判断できるか
一方で、知らない単語が多少あっても問題には答えられることがあります。反対に、単語の意味をすべて知っているのに英文が読めないこともあります。
そのため、「読めなかった=単語不足」とすぐに決めないことが大切です。
英文が読めないときは、訳す前に構造を見る
単語の意味は分かるのに英文全体の意味がつかめない場合は、すぐ日本語訳を作ろうとせず、まず英文の構造を確認します。
- 主語はどこか
- 動詞はどれか
- 動詞の後ろは目的語か、補語か
- 場所・時間などを表す修飾語はどこか
- 文のどこまでが一つのまとまりか
たとえば、動詞の後ろに語が並んでいるだけで全部を目的語だと思ってしまうと、長い英文ほど構造を取り違えやすくなります。
主語・動詞と文型から英文の骨組みを確認する方法
のように、まず文の中心を見つけてから意味を取ることが必要です。
「訳は後回し」にして構造を確かめるのは、日本語訳を軽視するためではありません。構造を取り違えたまま訳し始めると、知っている単語をつなぎ合わせただけの訳になりやすいからです。
主語・動詞・文の骨組みを押さえたあとで日本語に直し、その構造を自分で説明できるかまで確かめます。元の英文だけ分かるのではなく、単語を変えた文でも同じ構造を見つけられることが大切です。
本文は読めたのに間違えたなら、読み方・設問処理を見る
本文の内容をある程度説明できるのに設問で間違えている場合は、文法書へ戻る前に、答えを決めるまでの過程をたどります。
たとえば次のような点です。
- 設問が何を尋ねているか正しく読めていたか
- 本文中のどの文・どの部分を根拠にしたか
- 自分の印象ではなく、本文に書かれている内容から選んだか
- 選択肢の一部分だけを見て決めていないか
- 選ばなかった選択肢が、本文のどこに合わないのか説明できるか
復習するときは、正解の選択肢に丸を付け直すだけではなく、本文の根拠となる箇所を自分で示します。そのうえで、「この部分が書かれているからこの答えになる」「この選択肢はこの語が本文と合わない」と説明できるかを確かめます。
判断の仕方が分かったら、同じ形式の別の問題でも、本文の根拠を探して答えられるかを確かめます。
ここまでできれば、「長文をあと10題解く」といった問題数だけの対策ではなく、自分が取り違えた判断そのものを次の類題でやり直せます。
復習後に同じ過去問へ戻る
どこでつまずいたのかを特定して基礎に戻ったら、それで復習終了ではありません。
最後は、もう一度問題へ戻ります。
-
誤答を分類する
「語彙」「文法」「構造」「読み方・設問処理」のどこに原因があったかを考える。 -
復習する内容を特定する
必要であれば、今の学年や単元にこだわらず前の内容まで戻る。 -
基礎を復習する
ルールや英文の仕組み、答えを判断する根拠を自分で説明できる状態にする。 -
単語や文を変えた類題を解く
元の問題を暗記しただけになっていないか確かめる。 -
時間を空けて過去問へ再挑戦する
答えではなく、正しい判断の仕方を再現できるかを確かめる。
すぐに同じ問題を解けば、答えを覚えていて正解できることがあります。それだけでは弱点を直せたか判断しにくいため、基礎と類題を挟み、答えを覚えたことだけで正解していないか確かめられる状態で、もう一度取り組みます。
再挑戦するときは、正解したかどうかだけでなく、「なぜこの答えになるのか」まで説明できるかを確かめます。
同じ問題の答えを覚えることではありません。誤答を作った原因を突き止め、その原因=弱点を鍛え、形を変えた問題でも正しい判断ができるようにすることです。
自分で復習するときも、まず答案を見ながら、「語彙」「文法」「構造」「読み方・設問処理」のどこで正しい判断ができなかったのかを考えてみてください。
ただし、実際の誤答はきれいに一種類へ分かれないことがあります。長文問題の間違いに見えて、主語と動詞を取り違えていたり、文法問題のように見えて、さらに前の単元の理解が関係していたりします。
過去問を復習するときに必要なのは、間違えた問題を全部やり直すことではありません。答案から原因を探り、必要なところまで戻って基礎を確かめ、類題でも同じ考え方で判断できる状態にしてから、改めて過去問に取り組むことです。
自分で「何を間違えたか」は分かっても、どこに弱点があり、次に何を復習すればよいのかは判断しにくいことがあります。
答案から復習する内容を判断してほしい方へ
Eng-Supportの過去問演習講座では、過去問そのものの答えだけを教えるのではなく、答案を見ながら、なぜその問題を間違えたのか原因を探ります。
文法が原因なら必要な単元まで戻ります。語彙や英文構造で理解が曖昧なところがあれば、どこまで戻って確かめる必要があるのかを判断します。読み方や設問処理で取り違えている場合は、本文のどこを根拠にしたのか、どのように答えを判断したのかまでたどります。そのうえで類題に取り組み、再び入試形式の問題へつなげます。
過去問中心に勉強したい方で、「解いた後に何を復習すればよいか分からない」「自分では必要な復習範囲を決めにくい」という場合は、過去問や模試結果、苦手な大問・問題形式などをもとに原因を探っていきます。

