英文の主語と動詞が見つけられない中学生へ|長い文・疑問文でもS/Vを見抜く方法
英文の主語と動詞が見つけられない中学生へ|長い文・疑問文でもS/Vを見抜く方法
短い英文なら読めるのに、少し長くなると「どれが主語で、どれが動詞なのか分からない」。疑問詞が文頭に来たり、後ろに単語が増えたりすると、さらに分からなくなる。
この場合、まず見直したいのは日本語訳ではありません。訳を完成させる前に、S(主語)とV(動詞)を見つけられているかです。
英文を見た瞬間から自然な日本語に直そうとすると、疑問詞や目的語、前置詞の後ろにある名詞などに引っ張られて、本来の主語や動詞を取り違えることがあります。
まず直訳をしながらS(主語)とV(動詞)を意識する。その後でO(目的語)やC(補語)、修飾部分を確認し、最後に自然な日本語に直していく。このように考えると、英文が長くなっても中心を見失いにくくなります。
英文を全部訳してから構造を考えるのではなく、まず「誰が・何が」「どうする・どんな状態だ」を探します。
SとVが英文の軸です。疑問詞、O、C、修飾語は、その軸が分かってから考えます。
英文が長くなるとS/Vを見失う理由
「主語と動詞が分からない」という場合でも、主語や動詞という言葉自体を知らないとは限りません。
短い平叙文なら分かるのに、疑問文になると判断しにくい。後ろに語が増えると中心を見失う。前置詞を含むまとまりが入ると、そこにある名詞を主語のように捉えてしまう。このように、文の形が少し変わったときにS/Vを取り違えていることがあります。
その原因を考えるときは、単に「この問題を間違えた」と考えるのではなく、何を主語や動詞と取り違えたのかを切り分けます。
- 疑問詞を見ただけで主語だと思っていないか
- 目的語になる名詞を主語のように訳していないか
- 前置詞の後ろの名詞に引っ張られていないか
- 文全体の動詞になる語を見つけられているか
- to不定詞の中の動詞を、文全体のVだと思っていないか
たとえば次の文です。
自然な日本語なら「かばんの中に何が入っていますか」のように訳せます。しかし、その日本語だけを見ると「何が」が主語のように感じるかもしれません。
英語そのものを見ると、主語は you、文全体の動詞は have です。
自然な日本語訳と、英語のS/Vの並びは必ずしも一致しません。
このため、S/Vが取りにくいときほど、先にきれいな日本語訳を完成させようとしない方がよいのです。
今習っている単元だけが原因とは限りません
今取り組んでいる問題が疑問詞やO・Cを含む文であっても、原因がその内容そのものとは限りません。
短い平叙文でもS/Vがあいまいなら、その状態のまま疑問文やO・Cを含む文へ進むと、扱う要素が増えたところで判断しにくくなります。
同じ種類の間違いが続くなら、「ケアレスミスだった」で終わらせず、どの段階まで戻れば自分で判断できるのかを見直します。
まず主語と動詞だけを探す
英文を読むとき、最初からすべての単語の役割を決める必要はありません。
最初に探すのは次の二つです。
- S(主語):誰が、何が
- V(動詞):どうする、どんな状態である
S:My brother / V:plays
「in the park」「after school」が付いているため文は長く見えますが、中心は My brother plays です。
どこで、いつ、何を、といった情報をいったん脇に置くと、「誰が・どうする」という軸を捉えやすくなります。
動詞を見つけられないときは、文全体のVを見る
Sを考える前に、どの語が文全体のVなのか判断できないこともあります。この場合は、英文に出てくる動詞の形を全部同じように扱わないことが大切です。
まず、be動詞が文の中心なのか、一般動詞が動作を表しているのかを考えます。canやwillなどがある文では、その後ろの動詞まで一緒に捉えます。
また、疑問文を作るためのdo・does・didや、toの後ろにある動詞を見ただけで、すぐに「これが文全体のVだ」と判断しないようにします。
ここで細かな文法事項を一度に覚え直す必要はありません。この英文では、誰が何をしているのか。その中心になる動詞はどれかという考え方を優先します。
- 文全体のVになりそうな語を探す
- その動作・状態の主体が誰か、何かを考える
- SとVだけで英文の中心を捉える
- 残った語が何を説明しているかを考える
- 最後に自然な日本語に直す
疑問詞があってもS/Vの軸は同じ
Who、What、Whichなどの疑問詞が文頭に来ると、「最初にあるから主語」と判断してしまうことがあります。
しかし、疑問詞が必ず主語になるわけではありません。
S:Who / V:opened
答えをKenだとすると、普通の文は Ken opened the door. です。Kenが入る位置が主語なので、この文ではWhoがSになります。
S:Ken / V:call
こちらは、たとえば Ken called Tom. と考えると、主語Kenはすでに文の中にあります。WhoはTomに当たる部分を尋ねています。
大切なのは、疑問詞だけを見て決めないことです。答えを入れた普通の文に近づけたとき、誰がSで何がVになるかを考えます。
ここで大切なのは、疑問詞が付いても「誰が・どうする」というS/Vの軸を外さないことです。
疑問詞そのものが主語になる場合とならない場合の詳しい判断は、疑問詞が主語になる文・ならない文の見分け方で確認してください。
O/Cや修飾語はその後に見る
SとVが分かったら、その後でO(目的語)やC(補語)、修飾部分を考えます。
ここで大切なのは、最初からS・V・O・Cを全部一度に判断しようとしないことです。
まず探すS/V:I / want
この文でも、先に捉えたいのは文全体のSであるIと、Vであるwantです。
その後でTom以降の関係を考えます。後ろの語まで一度に判断するのではなく、文の中心を先に捉えることで、OやCについても考えやすくなります。
この記事では、O/Cについては「S/Vを捉えた後に考える」というところまでに留めます。OとCの関係を詳しく知りたい場合は、OとCを見分ける考え方を確認してください。
また、want+人+to不定詞の構造を詳しく知りたい場合は、want+人+to不定詞の構造を解説した記事があります。
修飾語は一度外して考える
長い英文でS/Vを見失う場合は、前置詞を含むまとまりや、時・場所などを説明する部分をいったん外して考えます。
「in the library」や「every day」を一度脇に置くと、中心は次の部分です。
S:The boy / V:reads
ここで「library」という名詞が目に入ったからといって、それを主語にしないことが大切です。
英文が長いから判断できないのではなく、中心になるS/Vと、それを詳しく説明する部分を同時に考えようとしているために、文の中心を捉えにくくなっていることがあります。
訳は最後に自然な日本語にする
英文を読む以上、日本語訳は必要です。ただし、S/Vを見つける段階では、最初から自然できれいな日本語にする必要はありません。
まずは多少ぎこちなくても、英語の構造が分かる形で直訳します。
まず確認:あなたは、かばんの中に、何を持っていますか。
S:you / V:have
構造を確認した後:かばんの中に何が入っていますか。
自然な訳だけを見ると、日本語の「何が」に引っ張られることがあります。
先に英語のSとVを捉えておけば、自然な日本語へ直した後でも、英語ではyouが主語だということを見失いません。
訳は後回しにする。 これは訳をしないという意味ではなく、英語の構造を確認してから、最後に読みやすい日本語にするということです。
同じ例文ならS/Vを言えても、単語を変えた途端に判断できなくなるのであれば、構造を自分で捉えられているとは言い切れません。
主語や動詞、目的語を別の語に変えた文でも、「まずS/Vを探す」という同じ考え方が使えるか試します。
S/Vが見つからないときは、どこまで戻るかを確認する
ここまで試しても主語と動詞を安定して見つけられない場合、「もっと長文を読めば慣れる」と考える前に、自分がどの段階でつまずいているのかを切り分けます。
- 名詞と動詞の区別ができないなら、まず品詞まで戻る
- be動詞と一般動詞の違いを判断できないなら、短い基本文まで戻る
- 平叙文ではS/Vを取れるのに疑問文で取り違えるなら、語順の変化を確認する
- 疑問詞をいつも主語だと思うなら、答えを入れた文に戻して考える
- S/Vは取れるがO/Cが増えると判断しにくいなら、その部分の関係を考える
- 前置詞句が増えると中心を見失うなら、修飾部分を外して中心文を探す
たとえば今取り組んでいる英文にOやC、to不定詞などが含まれていても、短い平叙文のS/Vでつまずいているなら、その問題だけを繰り返しても直りにくいことがあります。
反対に、平叙文では問題なくS/Vが取れて、疑問詞が付いたときだけ取り違えるのであれば、戻って確認する範囲はもっと限定できます。
「主語と動詞が分からない」という同じ悩みでも、どこで判断できなくなるのかによって、見直す内容は変わります。
自分で取り組むときは、まず短い平叙文でS/Vを取り、その後に疑問文、O/Cを含む文、修飾部分のある文へ進んでみてください。
それでも同じところでつまずく場合は、今習っている単元名だけを見るのではなく、どの段階まで戻れば自分で判断できるかを見直す必要があります。
Eng-Supportの基礎力徹底講座では、英文の構造を1対1で確認しながら、必要な場合は前の内容まで戻って確認します。
「長い英文になるとSとVが取れない」「疑問詞が付くと主語を間違える」「後ろに語が増えると中心を見失う」という場合も、どの判断からあいまいになっているのかを切り分けることが大切です。
まとめ|英文は訳す前に「誰が・どうする」を確認する
英文の主語と動詞が見つけられないときは、いきなり全部を自然な日本語へ訳そうとしないことが大切です。
- まず文全体のVになっている語を探す
- その動作や状態の主体であるSを考える
- 疑問詞があっても、答えを入れた普通の文に戻して考える
- OやCはS/Vが分かってから考える
- 修飾部分は一度外し、中心となる文を捉える
- 自然な日本語訳は構造を確認した後に作る
疑問詞が付いたり、OやC、修飾語が増えたりしても、英文の中心になるS/Vを先に捉えるという考え方は変わりません。
「誰が・何が」「どうする・どんな状態だ」というS/Vの軸を外さない。 その軸を見つけてから、それ以外の要素を足していきます。
もし同じ間違いを繰り返しているなら、今の単元だけをやり直すのではなく、S/V、品詞、語順など、どの前提まで戻れば自分で判断できるのかを見直してみてください。

